今回は美しい立ち居振る舞い(所作)について記載致したいと存じます。
ドレスで歩く時は背筋を伸ばすと同時に膝も伸ばしましょう。前のめりにならぬ様、頭の上から糸で引き上げられるようなイメージをもちます。ヒールのある靴を履いている時は、土踏まずの辺りに重心がくるよう意識します。目線は、屋外では真っ直ぐ10メートル前後先を見るつもりで、室内ではやや下向きで5メートル前後先を見るイメージ。手は、屋外では軽く前後に振っても構いませんが、室内では振らないように致しましょう。
階段の昇り降りは、空いている方の手でドレスの裾を軽く摘み上げ、上体を真っ直ぐ、上に引き上げられる様に、のぼる時はつま先を階段に浅くかけ(3分の2だけ階段にのせる)、降りる時も背筋を伸ばし、つま先から静かに降ります(つま先を階段から少し出して、足の指で階段のふちを掴むようなイメージで、パタパタと大きな足音をたてぬように致しましょう)。体はやや中央に斜めに向けて、階段の端の方を昇り降りした方がより品が出ます。
御辞儀をする時は儀式(挙式、葬式等)儀礼的以外は頭を下げず、挨拶する時は、「おめでとうございます」の一行の終わりぎみの「ご」の位置より、頭を下げるつもりで腰から折りましょう(言葉片道、無言で上げる)。
語頭から声を高くせずに、語尾を上げましょう。コミュニケーションの第一歩は相手の顔を見ることで、相手がお急ぎなのか、ご気分はどうなのか等、相手の空気を読み取って行動することが大切です。笑顔で(歯を上4本、下4本の合計8本以上出す)、声の響きは心の響きだということを忘れず、相手に聞こえるとっつきやすい立ち居振る舞いを致しましょう。また、「ありがとうございま~~~す」と伸ばしたりせず、更には、自分のことを「僕」や「わたし」と言うのは私生活では構いませんが、公の場所では「ワタクシ」と4文字で、「です」は「ございます」、「します」は「致します」と、「失礼致します」「お待たせ致しました」等と公と私のけじめを忘れずに。
くれぐれもご招待して頂いた方に恥をかかせぬ様、装いだけではなく、表情、立ち居振る舞いも心得ましょう。
一度、ママズドレスにてパンプスを履いて、大きな鏡前で練習すると、よりドレスが美しく映えて、自信がもてることでしょう。